みなさんはミジンコの耐久卵についてご存知ですか?
ここでは知らない方も多いかもしれない、ミジンコの耐久卵(休眠卵とも呼ばれます)について説明していきます。
ミジンコはどのような場合に耐久卵をつくるの?

ミジンコは本来メスだけで繁殖を繰り返す生物で、メスの遺伝子だけを残していますが、条件が整うとオスが生まれ、メスと交配することで耐久卵がつくられます。
水温の変化や水質の悪化、ミジンコが増えすぎるなど飼育環境においては環境の悪化などが原因となり、自然にいるミジンコは、水の不足や水の枯渇が原因と考えられ、耐久卵がつくられるとされています。耐久卵はミジンコが殻のなかで休眠し、孵化できる環境にないかを着々と待っている状態といえ、30年以上、土の中にいたミジンコが孵化したということもあるようです。耐久卵の殻は丈夫で耐久性も高いことが特徴です。
ミジンコの耐久卵の採取方法や保管方法

耐久卵は底に沈んでいたり、水槽のふちに付着しています。スポイトなどで吸うことで採取がしやすくなります。
耐久卵の保管方法としては水を張った容器で冷蔵庫に保管するか、水を張らずに乾燥させた状態で保管をおすすめします。
耐久卵を孵化させるためには水につけますが、水温は20度以上必要であり、順調にいけば数日でミジンコが卵から生まれます。
ミジンコが孵化する可能性は環境を整えることで確率が高くなり、初心者でも難しくない作業になりますので、興味があるかたは実際に行ってみてください。
保管をしっかりすることでミジンコの孵化率は高く、ミジンコが突然死んでしまうこともあるため、耐久卵をみつけたら保管しておくとミジンコの繁殖を繰り返すことが可能になります。
もし不運にも飼育しているミジンコが死んでしまった場合は、水槽内のすみずみまで耐久卵がいないか確認することをおすすめします。土の中や水草など、沈殿物の中にはミジンコの耐久卵が付着している可能性が少なくありません。
ミジンコが耐久卵を産むことを知っていれば、ミジンコが全滅した際などにミジンコを復活させることができ、繁殖を繰り返すことができます。
耐久卵はすぐに孵化させる予定がない場合は、冷蔵庫で耐久卵を水の張った容器に入れ、5度以下の環境で保管ができると数年は生きていられます。冷凍庫での保管は卵を死なせてしまうため保管は避けてください。冷蔵庫の温度が高いと孵化してしまう可能性もありますので注意が必要です。
まとめ
自然界を生き抜くためにはミジンコはこのような特徴があります。
耐久卵は長い年月生きることができることと、孵化できる環境を見極める能力がありますが、ミジンコの生物として生きていくなかでのこのような機能には驚かせられます。
ミジンコの生態はより興味深いものになったのではないでしょうか。